在旅上

2002年から海外で学生したり、働いたりの放浪生活?現在ノマド中の筆者の体験シェア型ブログです

世界では意外と少数の傘をさす習慣

今週のお題「傘」

 日本は傘の年間消費量が世界一というのはご存知でしょうか。その年間消費量は1.3億本でそのうち8000万はビニール傘だとか。これは「ビニール傘の使い捨て」が定着していて、傘を大切にしない国ともいえます。

コンビニの食品大量廃棄ロスは特殊な「コンビニ会計」に端を発するようですが、大量生産・大量消費を前提としていた従来の経済モデルに私たちが浸かっているからでしょうか。このビニール傘の問題にもそういった思考が影響しているようです。

ただ傘もファッションなどの一部になっているというのは、日本人として誇るべき部分なのかもしれません。

さて、世界を見てみると傘をさす習慣がある国は意外と少数派です。これまでロシア、ドイツ、インド、フランス、トルコ、フィンランド、カンボジア、マレーシア、中国と暮らしてきましたが、傘をさす習慣が辛うじてありそうだなと思えるのは中国だけです。

とはいえインドは思い返してみれば、ムンバイは雨期に割と傘をさしていました。ムンバイのローカル電車やバスを使っている通勤客が多いからでしょうか。徒歩で通勤する距離があれば、雨期に傘は必須ですからね。

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個人的な傘の思い出といったら、インド北部のダラムサラで一ヶ月ほど滞在していたときに使っていた虹色傘です。使っていたのは下のような大型の傘で大人三人くらいは入れたように思えます。

ダラムサラの雨期は本当に朝から晩まで雨が降っていました。滞在したのは2007年の5月から6月にかけてだったかなと思いますが、滞在していた当時のダラムサラのBHAGSUは至る所にヘブライ語があってユダヤコミュニティとなってました。

イスラエルでは男性も女性も兵役義務があるため、兵役後に7割程度の若者が長期の旅に出ます。その目的地はインドと南米がほとんどです。インドは旅の費用が安く、文化的に豊かでエキゾチックな魅力があることから、トランスミュージックで有名になったゴア州など様々な場所に各々滞在しています。

そんなイスラエルの旅人たちも雨期にはダラムサラから殆どいなくなります。その降水量にはちょっと辟易としたものでどこにいくにも傘は欠かせなかったのを覚えています。虹色の傘くらいの大きな傘でないとMacleod Ganj⇆Bhagsu間を歩くとずぶ濡れです。

下の動画は雨期でこそありませんが最近のダラムサラを紹介しています。ダラムサラのエリアを旅人の観点から大きく三つに分けるとチベット人地域のMacleod Ganj、ヒッピーが集うBhagsu、瞑想やヨガにはまっている人が集う Dharamkotに分けられます。

その他の傘の思い出といえば、 マレーシアのスランゴールに暮していたときの話です。よく休日にはバスに乗ってクアラルンプールまで出かけていました。そのとき主に使っていたのはシンプルな折り畳み傘でしたが、雨が激しいスコールの時は役立たずとなってしまい、よくずぶねれになりました。

しっかりとした傘でないと意味がほとんどないので、あまり傘をさす習慣がないのもうなずけます。またマレーシアの道路事情はクアラルンプールはともかく、横断歩道などがほとんどなくほぼ車道しかないので歩くのに適さないというのも傘をさす習慣が増えない原因かもしれません。 

タイのバンコクではBTSや地下鉄ができたあと、急激に傘の利用者が増えたとのことですが、東京が傘の消費量が抜群に多いことを考えると環境要因が習慣を形作る一番の原因なのかもしれませんね。