Academic and Business Writingの講座のVocabulary, Tones and Dictionの単元の中で、それとなく意識していた英語の汚い言葉からカジュアルな言葉、フォーマルな言葉をどう見分けていくのか、言外の意味のコノテーション、そして語の持つトーンについて現在学んでいます。
ラテン・ギリシャ語源とアングロサクソン語源
一般的にどの言語でも表現が長ければ長いほど丁寧さが増していくようですが、英語もその例によらず、長い表現ほどよりフォーマルとなるようです。
興味深いのは、一般的に語源をラテン語やギリシャ語とする言葉の方がアングロサクソン語を語源とする言葉よりもよりフォーマルな言葉とされている点です。
例えばラテン語語源の「commence」とアングロサクソン語源の「start」では、ラテン語語源の「commence]の方が格式が高いとされるわけです。実際にはフランス語源も加わって格式も三層構造となっているのだろうかと思うわけですが、講師の言葉を信じるなら一般的にアングロサクソン語源の方が格式が低いように扱われるようです。
歴史が見え隠れする語源による格式
アングロサクソン人は、既に597年のキリスト教化以前から商業などの分野でラテン単語を借用していたようですが、キリスト教化以降には宗教、学問などの色彩を帯び、そして中世、16世紀のルネサンスを経てラテン語源の言葉は格式が高い言葉として定着していったようです。
キリスト教を通じた被征服の歴史と学問をラテン語を通して学び続けていた歴史や、特に宗教的権威の象徴でもある聖書がラテン語訳聖書であったことが大きな影響をもっていて現代まで影響を与えているのではないかと思えます。
コノテーション:言外の意味
コノテーションは上のリンクが指し示す通り、語が喚起する個人的・情感的・状況的な意味のことですが、大きく分けて肯定的(ポジティブ)、否定的(ネガティブ)、中立的(ニュートラル)なものに分けられます。
ナチス全盛時代にいわれた「ユダヤ人はユダヤ人だ」という表現において,最初の「ユダヤ人」は「ユダヤ民族に属する人」というデノテーションであり,2つ目の「ユダヤ人」は当時の反ユダヤ主義が生み出した「けちで不正直な人間」というコノテーションである。
引用:コノテーションとは - コトバンク
上の例でいうなら「けちで不正直な人間」は否定的なコノテーションがユダヤ人という単語に当時含まれていたということです。
その学習言語の語彙を増やしていくうえで、ある時点からこの肯定的、否定的、中立的であるかどうかという分類は適切な表現を行う上で非常に重要な要素になっていくので、積極的に覚えていく必要があるでしょう。
Tone:文章の背後に見え隠れする感情や雰囲気
幸せな雰囲気や深刻さ、喜劇的なおかしさや悲しさ、険悪な雰囲気、格調の高さ、楽観的な雰囲気など文章にも様々な感情や雰囲気がその背後に見え隠れしています。ではどうやって、文章でこのトーンを発見すればいいのでしょうか。
まだこの単元は終わっていないの確信はありませんが、一つはある特定の雰囲気を表す単語や表現を抜き出してみるということのようです。
文章を書いていく上でトーンは重要な要素の一つです。なぜなら、自分が選んだ主題に対して、どのような感情を持ち、どんな姿勢を持っているのかを読者に示すからです。
まとめ
外国語において適切な言葉を選ぶということは、その言語の一つ一つの言葉に対してその言葉や表現がどんな状況で使われるべきなのか、その言葉や表現がある社会階層の人々に対してどんな感情を呼び起こすのか、その言葉や表現が自分が語っている主題に対してどんな感情を持ち、どんな姿勢でいるということを示すことができるのかということに対して、深い知識とその実践を必要としているのだとお分かりいただけたかなと思います。
edXに関しては過去投稿記事からどうぞ。
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