在旅上

2002年から海外で学生したり、働いたりの放浪生活?現在ノマド中の筆者の体験シェア型ブログです

低コストで大学進学?通信制大学(海外のオンライン大学含む)という選択肢

 

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 前回の記事で低コストな海外留学をお勧めしたので、ここ数年話題になっているオンライン大学(通信制大学含む)も調べないと片手落ちだなと思ったので、今回はそれを記事にしてみることにしました。

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日本の通信制大学(オンライン大学、インターネット大学含む)とは?

通信制大学は自宅学習をメインとした大学の形式で大学卒資格も取得できます。完全にオンライン上で完結する大学もあるので、通学するという地理的時間的な制限が少ないため、多忙な社会人でも履修することが可能です。

テキスト履修、スクーリング履修、メディア履修など様々な授業形態がありますが、日本の通信制大学ではテキスト履修の授業形態が最も多くなっています。

テキスト履修は講義で指定されたテキスト(教科書)を読んで、レポートを書き、大学や地方会場で筆記試験を受ける形態です。

スクーリング履修では通学生の学生と同じように大学や地方会場で行われる講義に出席し、講義の最後に行われる筆記試験やレポートで合格すると単位が認定されます。比較的単位が取りやすいということです。

メディア履修はインターネットなどを介して動画などを視聴、レポートや課題もインターネットで提出できることもある。大学によってスクーリングの単位に変えることができる場合もあります。

ネットには30単位以上はスクーリング(面接授業)が必要不可欠というような情報もありましたが、厳密にいうと現在は完全にオンラインで完結する通信制大学が日本国内にも存在するので、通信制大学という大枠にオンライン大学(インターネット大学)が含まれます。

 第六条 卒業の要件は、大学設置基準第三十二条第一項の定めるところによる。
2 前項の規定により卒業の要件として修得すべき単位数百二十四単位のうち三十単位以上は、面接授業又はメディアを利用して行う授業により修得するものする。ただし、当該三十単位のうち十単位までは、放送授業により修得した単位で代えることができる。
(大学以外の教育施設等における学修)

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=356M50000080033

日本の通信制大学(オンライン大学含む)の費用

tsushincollege.hatenablog.com

上のブログを見ると通信制大学の卒業までにかかる費用は4年間の入学金なども合わせた学費との概算が安くともおおむね最低62万円以上なので初年度が一番掛かりますが、単純計算で最低年間16万円程度の費用がかかります。とはいえ、完全にオンラインで学べる通信制大学は少ないようなので、完全にオンラインで完結したい人は事前によく調べてください。


学費だけ比べてみると海外の低コストの大学ならもちろん下回っていますが、日本の通信制大学なら日本に居住していることが多いので、通常は海外に比べると雇用も見つけやすく働きながらでも勉強できるというメリットがあります。そのため、留学よりも経済的リスクは少なくなるかもしれません。

通信制大学のメリットとデメリット

通信制大学のメリット
  1. 通学するより通常は学費が安い
  2. 高等学校卒業者及び卒業見込みのものであれば、書類審査のみでほぼ誰でも入学できる(入学試験を行っている場合も少数だがある。)
  3. 地理的時間的制約が少なく、どこでもいつでも勉強できる
  4. 所得が65万円以下(給与収入なら130万円以下)ならば勤労学生控除が受けられる場合がある。

    No.1175 勤労学生控除|国税庁

  5. 学生証で大学生料金が利用できる場合がある
  6. 大学の施設が利用できる
通信制大学のデメリット
  1. 孤独な勉強になりがちで、モチベーションを保つのが難しい
  2. どの科目から勉強するなど学習計画を適切に立て、自己管理を非常にうまく行う必要がある。
  3. 質問などに対してのサポート体制に不備があることが多い
  4. 勉強と同時に働く場合には、両立することが難しい
  5. 完全にオンラインで完結できない場合、交通費や日程など金銭的負担や時間的負担を考慮にいれて上手くスケジュール調整などする必要がある

海外のオンライン大学

University of the people

University of the People: Tuition-Free, Accredited Online Degree Programs
University of the peopleはアメリカ合衆国の非営利の高等教育機関で既に日本人卒業生も輩出しています。学位としては学部によって違いがありますが、経営学部では短期大学士、学士、修士(MBA)まで提供しています。短期大学士・学士コースの入学資格は

  1. 満16歳以上
  2. 高等学校卒業証明書
  3. 英検準一級、ibT61,IELTS6.0などの英語能力証明

    English Proficiency | University of the People

もし英語能力を証明できない場合には、UoPeople Foundationsに進む前にUoPeople English courseを73%以上の成績で合格しなければいけないということです。

興味深いのはDuolingo English Proficiency Testのスコアも認められていることです。アメリカの大学では結構認めてる大学があるようです。公式サイトによるとこのテストは49米ドル(約5300円)で受験でき、2日で結果が出ます。


肝心の費用ですが、非営利の高等教育機関なので費用は非常に安いです。申請に60米ドル、コースの終わりの試験費用が学士では100米ドル、修士では200米ドル掛かります

  • 短期大学学士: $2,060(約22万2千円)
  • 学士: $4,060(約43万7千円)
  • 修士(MBA): $2,460(約26万5千円)
  • 修士(M.Ed): $2,660(約28万6千円)

これは日本の大学の年間費用に直すと

  • 短期大学学士: 約11万1千円
  • 学士: 約10万9千円
  • 修士(MBA): 約13万2千円
  • 修士(M.Ed): 約14万3千円

特に国によっては修士課程の費用はいきなり高くなるので安さが際立つと思います。

Our Fees | University of the People
ただ学部数が少ないので学びたい専攻がない人もいるかもしれません。

Far Eastern Federal University

Far Eastern Federal University

ロシアと英語で勉強できるオンライン大学。ただ英語で受けるコースの費用は1年38万5千円程度からと高く、ロシア語で受けるコースでも1年19万ルーブル(約27万6千円)からと費用が高め。その分、ロシア語では色々な学部に進学できる。

The Open University

Home | The Open University

イギリスのオンライン大学。数々の無料講座が魅力だが、学位が授与される正式なコースは高い。試しに選んでみたBA (Honours) Philosophy and Psychological Studiesは総費用で£18,576(約250万円)年間フルタイムの学生で£6,192(約83万2千円)とオンラインでは高額。

Athabaska University

https://www.athabascau.ca/

カナダのオンライン大学。サイトの計算モジュールで計算するとコース料金はBachelor of Artsで1837.25カナダドル(約14万円)。これがもし年間の学費だとしても総費用は4年間で56万円と非常に安い。
https://www.athabascau.ca/admissions/international-students/#english-requirements

英語の要求レベルは上記サイトからご確認ください。

www.universitymagazine.ca

更にカナダのオンライン大学を調べたい人は上記を参考にしてください。

通信制大学(オンライン大学含む)まとめ

留学と比べても通信制大学(海外のオンライン大学含む)は経済的にはリスクが低いのがいい点です。ただ、まだまだオンライン大学に対する世間の信頼は低いので新卒での就職などに対しては不利になることもあるかもしれません。また通信教育はやはりスケジュール調整能力やモチベーションをキープする自己管理能力を求められるので、そこが大変な点です。卒業率も概して通学生より低いです。

海外現地留学の場合は環境が完全に変わるので閉塞感を抜け出せるきっかけになりやすいという利点もあり、現地で直に対面の交流もできるのが利点です。やはり異国で生活をするという経験は得がたい体験の一つでしょう。

もちろん、異文化に適応できず志半ばで挫折するということがあり得るのは、通信制大学と変わりありませんので結局、何を自分が望むかで選ぶのが正道かと思います。

ただ新型コロナウイルスの感染が世界的でも日本まだ拡大の一途である現状では通信制大学(海外のオンライン大学含む)というのも進路の一つの選択肢として、いつも以上に考慮にいれるべきかと思うのです。

 

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